<竜>
竜とくれば、水軍統領のおいら、混江竜 李俊の出番だな。
竜と言われるこの想像上の生き物は、中華では聖なる生き物で水の神なんだぜ。「西遊記」などでも雨を司ることを天帝から命じられている神として何人もの竜王が登場する。
龍は竜と同じで、竜が古体字だ。竜にも種類があって、サイズも大きいのから小さいのまで、飛べるのから飛べないの、体の色もさまざまでいろいろいる。”にじ”の意味で使われる虹も竜の仲間だし、蜃気楼の蜃もそうだ。特に色が青い青龍は、四方を守る神の一つだ。四神または四霊と言って青龍が東、白虎が西、朱雀が南、玄武が北を守護しているんだ。
竜がどんな形をしているかと言うと、
・ラクダの頭
・鹿の角
・鬼の目
・牛の耳
・蛇の額
・虎の掌
・鷹の爪
・大蛇の腹
・魚の鱗
の九つの特徴があって、これを九似と呼ぶんだそうだ。竜は本当はおとなしい生き物なんだが、顎の下に逆さに生えた鱗が有って、これに触ると怒るんだと。これがご存じ逆鱗で「韓非子」と言う本に出ているんだな。そんで、珠を握っていて、雲を呼び空を飛ぶ...
また、竜は高貴なもの、特に皇帝に例えられ、天子の顔のことを竜顔なんて呼ぶな。皇帝が使用する竜のデザインは五指あるけど、貴族たちが使用するデザインは四指で、差が付けられていたんだそうだ。
だが、竜にも天敵がいた。インドのガルーダと言う名の怪鳥、これはヴィシュヌの乗り物なんだが、竜を常食とするんだそうだ。このガルーダ、仏教では二十八部衆の迦楼羅となるんだ。ほれ、「ゲゲゲの鬼太郎」で牛鬼が出た時に助けてくれた、烏天狗みたいな神様だよ。
と、まぁいろいろあるんだけど、渾名に竜が付くのってかっこいいだろ?そんなことないか?そうか、それは失礼したな...