<北宋銭>
宋代の歴史について書かれた本には必ず出てくるんじゃが、宋代は貨幣経済が発達した時期に当たるそうじゃ。当然、政府は大量の銅銭を鋳造したそうで、約二億貫の銅銭が造られたらしいの。一貫千枚じゃから、二千億枚じゃな。当時の日本を始め、アジア周辺、遠くはアフリカまでも宋銭を輸入して使っておったらしい。
水滸伝では銀のやりとりの方が多いような気もするんじゃが、それでも時々出てくるじゃろ?
そこで今回は水滸伝の好漢たちが使っていそうな宋銭の情報じゃよ。と、言っても本編中で銭の種類が書かれているわけではないんで、徽宗期とそのちょっと前に鋳造された宋銭だけピックアップしてみますぞ。
ちなみに同じ銭でも色んな種類があるんだそうじゃけど、そこまでマニアックなことは判らないんで極々簡単なことだけじゃよ(笑)
左から元祐通宝(1093年)、紹聖元宝(1094年)、元符通宝(1098年)じゃ。いずれも徽宗の前の哲宗の頃のものじゃよ。宋代は同じ銭で大別して真書と篆書の文字の銭が造られたんだそうじゃ。
左上から聖宋元宝(1101年)、大觀通宝(1107年)、政和通宝(1111年)、宣和通宝(1119年)じゃ。こちらは皆徽宗の時に鋳造されたもんじゃ。大観通宝の文字を見て気が付かれたかな?そう、痩金体じゃな。徽宗が書いた文字から鋳型をおこしたんだそうじゃよ。