<盗聴二番:しみじみ...>
孫新
「おぉ、痛ぇ。ちょっと小遣い銭で遊んだだけなのに、くそ力で殴りやがってよぉ。女だと思っておとなしくしてりゃ、調子乗りやがんだよ、うちの女房。」
張青
「兄ぃ、それくらいなんだよ。俺なんか、この間肩脱臼したんだぜ、あいつに突き飛ばされて...悪妻は一生の不覚とはよく言いやがったよなぁ。」
孫新
「それに比べりゃ、あいつはいいよなぁ...」
張青
「まったくだ...」
酒場の夜は森々と更けてゆく。山のどこかで王英がくしゃみをした...