蒋敬 | 「軍師。今日は少しお願いがあるんですが...」 |
呉用 | 「何かな?私で役に立てることなら、何でも言って見よ。」 |
蒋敬 | 「ありがとうございます。軍師は山では、一番頭が良いんですよね?」 |
呉用 | 「ん、まぁそれほどでもないが、一応そう言うことになっているな。」 |
蒋敬 | 「上は天文、下は地理まで、知らないことはないとか...」 |
呉用 | 「ふむ。自慢ではないが、その通りじゃ。諸葛孔明を越えると言うもっぱらの噂だな。」 |
蒋敬 | 「実は私、昔一度科挙に落ちてまして...」 |
呉用 | 「そうらしいな。科挙なんて大したものではないんだろ?」 |
蒋敬 | 「ええ、まぁ。で、また受けようって言う訳じゃないんですが、ちょっと勉強しようと思って。」 |
呉用 | 「ほほう、良い心掛けではないか。それで?」 |
蒋敬 | 「山も家族が増えて、子供も多くなって来たので、寺子屋でもやろうかと...」 |
呉用 | 「うん。わしも昔寺子屋の先生だったからな。難しいぞ。」 |
蒋敬 | 「ええ。それで四書五経とか算術以外にも詩とかも教えようかと...」 |
呉用 | 「なるほど々々。」 |
蒋敬 | 「ですけど、私中庸と詩が苦手なんで...」 |
呉用 | 「...」 |
蒋敬 | 「取り敢えず、軍師に私の先生になっていただけないかと...」 |
呉用 | 「...」 |
蒋敬 | 「いかがでしょう?」 |
呉用 | 「...」 |
蒋敬 | 「軍師?」 |
呉用 | 「好漢に学問は不用である。以後、この話題は当山塞では禁句とする!」 |