鮑旭 | 「しかし、ここの角煮は美味いよなぁ」 |
李逵 | 「おー、今日は特に美味くねぇか?」 |
王定六 | 「おっ、舌が肥えてるねぇ。実は曹正兄ぃが今日さばいた肉は良いってんで、わざわざ届けてくれたもんなのよ」 |
李逵 | 「そうかい、道理で脂身が違うと思ったぜ」 |
鮑旭 | 「まぁ、角煮は脂が勝負だからな」 |
李逵 | 「人焼いて喰う時は脂多いと不味いよな」 |
鮑旭 | 「脂が多いってことは、それだけ運動してねぇってことだからなぁ」 |
李逵 | 「鶏で言えば、ブロイラーと地鶏の違いってとこかな」 |
鮑旭 | 「人で言えば?」 |
李逵 | 「う〜ん、宋江兄ぃと李忠かな?」 |
鮑旭 | 「宋江兄ぃはブロイラーと烏骨鶏の混血ってとこか」 |
王定六 | 「いやー、ここだけの話にしておくわ」 |
李逵 | 「もしだよ、もし兄弟の誰かを喰うとしたら、誰が美味いかな?」 |
王定六 | 「をいをい、穏やかじゃねぇなぁ...」 |
鮑旭 | 「いや、戦場で誰かが戦死して、喰いもんがなけりゃ、マジになるかもしれねぇぜ」 |
李逵 | 「仮に食料があったって、死んだ兄弟を喰って俺の血肉にするってのはありだ。それで俺と一緒に生きるわけよ」 |
王定六 | 「なんか、レトリック臭いけど....」 |
李逵 | 「やっぱ、若い方が美味いよな、きっと。で、色白なの」 |
鮑旭 | 「するってーと、九紋竜とか小乙あたりかな?」 |
李逵 | 「あぁ、良いねぇ、若くて白くて締まった肉...」 |
王定六 | 「嫌だねぇ、こいつ、涎垂らしてるよ...つか、エロいぞ、お前...」 |
鮑旭 | 「ま、酒の上の例え話だから気にするなって」 |
王定六 | 「おぅ、ここだけの話ってことにしといてやらぁ」 |