宣贊 | 「先生、助けて下さいよ。」 |
公孫勝 | 「どうしたのじゃな。」 |
宣贊 | 「夜な夜な出るんですよ〜、実は...」 |
公孫勝 | 「出るって、何が...」 |
宣贊 | 「決まってるでしょ。幽霊ですよ、ゆ・う・れ・い!」 |
公孫勝 | 「覚えがあろう。殺生な奴だ。」 |
宣贊 | 「殺生って、それならみんなそうでしょうが。」 |
公孫勝 | 「じゃから、罪もない者を無体に殺したんじゃろ。」 |
宣贊 | 「してませんよ。そんな事。」 |
公孫勝 | 「では、なんでじゃ?誰なのだ、出るのは?」 |
宣贊 | 「実は昔のかみさんなんですよ。」 |
公孫勝 | 「ほら、やっぱり痴情の末の殺人だな!」 |
宣贊 | 「違うってば。知ってるでしょ、先生も。」 |
公孫勝 | 「いや、知らん。」 |
宣贊 | 「あいつ、あんまり俺が不細工なんで、それを苦にして自殺したんですよ。」 |
公孫勝 | 「わはははは、いやすまん。いろんな人がおるのぉ、世の中には。」 |
宣贊 | 「そんなこと言ってないで、どうにかしてくださいよぉ。」 |
公孫勝 | 「じゃが、そう言う死に方はもっとも残忍な殺され方と言えなくもないな。」 |
宣贊 | 「怒りますよ、先生。」 |
公孫勝 | 「何を言う。霊障を除くには、原因の追求が肝要なのじゃ。」 |
宣贊 | 「で、どうなんです?」 |
公孫勝 | 「よし、我が法力で。あ〜たらか〜たら急々如律令ぉぉぅ!おう、判ったぞ!」 |
宣贊 | 「な、なにが...」 |
公孫勝 | 「この霊はお主の顔を苦にしておる。」 |
宣贊 | 「判ってますよ、そんなこと。」 |
公孫勝 | 「だから、お主に美容成形してほしいようじゃ。いや、そうに違いない!」 |
宣贊 | 「...」 |