武松 | 「なぁ和尚、いい加減に風呂入れよ。」 |
楊志 | 「そうだよ。鼻曲がりそうだぜ、まったく。」 |
魯智深 | 「むむ...」 |
武松 | 「むむ、じゃねぇよ。梁山泊来て以来、入ってないんだろ?」 |
魯智深 | 「いや、まぁ...」 |
楊志 | 「臭いって評判だぜ、みんなの。」 |
魯智深 | 「なら、条件が一つある。」 |
楊志 | 「風呂に入る条件?」 |
魯智深 | 「そうじゃ。わし専用の風呂を拵えてくれることだ。囲い付きだぞ。」 |
武松 | 「気にしてんのか、あれを?」 |
魯智深 | 「そりゃ、そうさ。」 |
楊志 | 「きっと笑わないよ、誰も。」 |
魯智深 | 「嘘つけ!お主らだって笑っただろ!」 |
武松 | 「だって...でも、なんであんなものを?」 |
魯智深 | 「若気の至りじゃ...酔ってたもんで、よく覚えてなくて...」 |
楊志 | 「それにしたって、普通じゃないぜ。」 |
魯智深 | 「ふむ。いくら頼んだとは言え、普通彫らんだろう?半殺しにしてやったが、あの彫り物師。」 |
武松 | 「気付いた時に止めればよかったのに...」 |
魯智深 | 「中途半端は性に合わなくて...」 |
楊志 | 「でも、最後まで彫らせることもないだろうに...」 |
魯智深 | 「あの頃はそれでもいいと思ったから...」 |
武松 | 「和尚の刺青、内容はともかく、世間には評判高いからなぁ。隠すの難しいんじゃ...」 |
魯智深 | 「彫り直すかなぁ、もう一度...」 |
楊志 | 「そんなことできるのか?」 |
武松 | 「聞いたことねぇなぁ...」 |
魯智深 | 「やっぱり...」 |