郁保四 | 「首領!また、俺に”帥字旗”持てって言うのかよ!」 |
宋江 | 「そうだよ。それがなにか?」 |
郁保四 | 「だって、この前、”替天行道旗”の方が上だって言ったじゃねえか!」 |
宋江 | 「ああ、言ったな。」 |
郁保四 | 「じゃあ、格下げってことかよっ!」 |
宋江 | 「なんだ、そんなことか。」 |
郁保四 | 「そんなことって言うなよ。俺にだって、プライドはあるんだぜ!」 |
宋江 | 「待て待て。これには理由があるんだから。」 |
郁保四 | 「どんなっ?」 |
宋江 | 「あれからわしも考えたんだが、やっぱり”帥字旗”はお前に持って方がいいんじゃないかと...」 |
郁保四 | 「やっぱ、格下げかよっ」 |
宋江 | 「違うよ。大将の旗は、梁山泊一りっぱな大男に持ってもらった方が軍隊全体の見栄えがいいから焦挺にわざわざ頼んで諦めてもらったんだよ。」 |
郁保四 | 「で?」 |
宋江 | 「で、”帥字旗”をわしのそばで持ってもらって、”替天行道旗”はお前の部下に持たせて、お前は両方の旗を管理してもらうことにしたのさ。」 |
郁保四 | 「おぉ、じゃあ、格上げってこと?」 |
宋江 | 「決まってるじゃんか。」 |
郁保四 | 「それを早く言ってよ〜。」 |
宋江 | 「お前のような大男が持つとかっこいいだろ、旗も。だから、今度の遠征の時はいつもより高々と”帥字旗”を捧げるんだぞ。」 |
郁保四 | 「任せとけ。俺は世界一の旗持ちだぜ!」 |
宋江 | 「...」 |