扈三娘 | 「ねぇ、こんな話知ってる?」 |
楊林 | 「えっ?な、なんでしょう...」 |
孫二娘 | 「むか〜しむかし、あるところに口の軽い漢が住んでいました...」 |
楊林 | 「へ、へぇ...」 |
顧大嫂 | 「ある時、漢はいつものように作り話をしようと相手を物色していました...」 |
楊林 | 「そ、それで...」 |
扈三娘 | 「ところが、その日に限って話相手になりそうな人は誰もいません...」 |
楊林 | 「そ、そりゃぁ残念...」 |
孫二娘 | 「そこへ美しい三人の女傑が通りかかりました...」 |
楊林 | 「さぞ、お美しいんでしょうね...」 |
顧大嫂 | 「それはもう。三人の女傑は漢を誘って、一軒の呑み屋に入りました...」 |
楊林 | 「う、羨ましい限りで...」 |
扈三娘 | 「そうよねぇ。漢は三人に囲まれて、楽しい一時を過ごしました...」 |
楊林 | 「さ、酒も進むでしょう...」 |
孫二娘 | 「でしょうねぇ。酔っぱらった漢に、三人の女傑が話し出しました...」 |
楊林 | 「な、何を?」 |
顧大嫂 | 「さぁ。話を聞いているうちに漢の身体は段々痺れてきました...」 |
楊林 | 「あっ、まさか...」 |
扈三娘 | 「そうです。酒には痺れ薬が入っていたのです...」 |
楊林 | 「お、お助け...」 |
孫二娘 | 「生憎、女傑たちは残忍な性格の者ばかりでした...」 |
楊林 | 「うぅ...」 |
顧大嫂 | 「ふふふ。漢は最後に世にも恐ろしいものを見て、意識が遠ざかりましたとさ。コレデドントハレ...」 |
楊林 | 「うぎゃぁーーーーーーーーーーーー」 |