李雲 | 「兄貴、御願いがあるんだけど...」 |
裴宣 | 「俺に?俺にできることなんてなんかあるか?」 |
李雲 | 「いや、人事面の話だからさ。」 |
裴宣 | 「あぁ、そう言うことか。で?」 |
李雲 | 「ちょっと山も手狭になってきたんで、新しい住宅を作らなきゃいけないかな、なんて思うんだけど...」 |
裴宣 | 「予算の話?それは俺じゃないぞ。」 |
李雲 | 「いやいや、そっちは柴大官人に話を通してあるんだ。」 |
裴宣 | 「そうなんだ。それで?」 |
李雲 | 「で、材木の伐採に小者使ってもいいんだけど、コストパフォーマンスが悪いじゃん。」 |
裴宣 | 「まぁ、お前の部下になってるのって、言ってみれば二軍の連中みたいなもんだからなぁ。」 |
李雲 | 「そうなのよ。で、生産性上げる手ってのを考えたんだけどさ。」 |
裴宣 | 「騎兵歩兵の引き抜きは通らないぞ。現場の不満が爆発しちまうから。」 |
李雲 | 「そりゃ、ごもっとも。なんで、たった一人だけ一時的に借り受けようかと思うんだけど。」 |
裴宣 | 「一人?誰を?」 |
李雲 | 「李逵。」 |
裴宣 | 「あっ、なるほど。そういや、あいつの得物は二丁斧だしな。」 |
李雲 | 「でしょ?だから、あいつを借りてきて、『敵中突破の訓練だ。目の前の木を敵だと思って、行けるとこまで斬り払え!』なんて言ったら、普通に伐採するより相当生産性高いと思うのよ。」 |
裴宣 | 「ふ〜む、お前を見損なっていたな。意外に経営センスあるかもな。」 |
李雲 | 「てへっ、それほどでも...で、どうかな?」 |
裴宣 | 「分かった。俺がネゴってやるよ。大丈夫、通るから。」 |
李雲 | 「すまねぇな、兄貴。」 |